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ディープフェイク技術が進化中 子どものSNS写真に注意
この記事のサマリー
- すべての親の75%が子どものデータ(写真や動画)をSNSで共有している
- 日常の投稿内容や写真から居住地域を特定することも可能
- 子どもの写真や動画をSNSなどにアップすることのリスクを考えよう
目次
ディープフェイクの危険性
Instagram、X(旧Twitter)、TikTokなどなど。SNSには個人が撮影した写真や動画を気軽に投稿できる時代です。子どもの顔がはっきりとわかる写真もよく見かけます。
2023年7月、ドイツ・ボンに本社を置く電気通信事業者のドイツテレコムは、親が子どもの写真をインターネットに掲載する危険性を指摘する広告動画を発表しました。この動画内では、すべての親の75%が子どものデータ(写真や動画)をSNSで共有しており、10人中8人は知らないフォロワーがいると発表しています。
いまや「ディープフェイク 作成」と検索するだけで、いくつものアプリやツールがヒットします。
SNSなどインターネット上にデータをアップする際、「フォロワーは全員知っている人だし、鍵垢(非公開アカウント)だから大丈夫」というわけではありません。
2021年には、アメリカ・ペンシルヴェニア州在住の母親が、娘が所属するチアリーディングの「ライバルの女の子をチームから追い出したい」という理由から、ディープフェイクでチームメイトのわいせつな画像や動画を作成し、コーチに送りつけたという事件がありました。
このように、いつどこで誰からの悪意に晒されるかはわかりません。
いくら子どもの名前を明かしていないとしても、ある程度の年齢以上のお子さんであれば、卒業アルバムなどから名前が流出することもあり、日常の投稿内容や写真から居住地域を特定することもできます。
知り合い同士であれば、子どもの顔写真を直接撮ることが可能なので、上記のようなディープフェイクに使われるリスクはいっそう高くなります。
なお、スマートフォンアプリで、ある顔写真から子どものころの写真や老人になったときの写真を生成できるものがあります。これにもディープフェイク技術が使われています。無償をうたっておきながら、結局は月額料金や年額料金を払わないと使えないものが多いので要注意です。
四谷大塚の男性講師が起こした事件
2023年8月12日、大手中学受験塾の四谷大塚の男性講師が児童の盗撮動画などをSNSに投稿していたことがニュースとなりました。
この講師は生徒の顔写真や盗撮した動画を、よからぬ性的指向を持つ人たち(あえて直接的な表現は避けます)が集うサイトやSNSに投稿していました。それらに対し、コミュニティ内では卑猥な言葉などが書き込まれていたそうです。
たとえディープフェイク技術がなくても、子どもの写真や動画をSNSなどにアップすることのリスクがわかる事例です。
私たちにできる対策は?
SNSに自分の子どもの写真をアップすることを考えてみると、「フォローしてくれている家族や親類、友人への成長報告として」「家族の成長記録として」という意味合いがあるはずです。
モザイクやスタンプで子どもの顔や表情をわからなくしてしまったのでは、写真の魅力が半減します。
もしディープフェイクなどへの悪用が不安であれば、投稿から一定期間たったら、その投稿はアーカイブに入れる(他人から見られない状態にする)のが有効です。
また、これは実践している方が多いと思いますが、クラスメートや所属チームの仲間と撮った写真は、自分の子ども以外の顔をモザイクやスタンプでわからなくして投稿することも大切なマナーです。そもそもSNSなどへの投稿が禁止されている場合もありますので、注意しましょう。
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以上、子どもの写真をSNSにアップすることについて、ディープフェイクの事例をまじえて解説しました。
あれもダメ、これもダメでは、窮屈で楽しくありませんが、ご紹介した事例を頭の片隅に入れておけば、リスクに対して敏感に反応できるようになると思います。
ぜひご夫婦やご家族でも話し合ってみてください。
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