CSS Nite LP58「Coder's High 2018」 に登壇しました

登壇にあたって

CSS Niteでは、登壇する講師は、準備をかなり前から行います。私もまず「誰に向けて何を伝えたいか」を明確にし、シナリオを起こすことから始めたのですが、これが結構苦戦しました。

今回はテーマが「コーダー」ですので、参加者属性としてはやはり「コーダー」が最も多く、こういったセミナー・イベントでは、「今の最新技術やトレンド」を求めてくる方が多いと予想されました。

一方で、私がお伝えすべきと思ったことは「技術情報」とは少し別軸ににあるもので、もう少し普遍的な「頼もしいと思われるコーダー」になるためのノウハウでした。

当日は「デザイナーとのコミュニケーションで困っていること」を皮切りに、様々な改善手法をお伝えしました。


コーダーとデザイナーの職域論

特に私のセッションでメインメッセージとしたことは、コーダーがその職域を超え、デザインやプロジェクト全体にコーダーからアプローチを仕掛けよう、というものでした。私自身がデザイナーやディレクター、コーダー業を兼任することが多いこともあり、「デザイナーとしてこんなコーダーだとやりやすいな、頼もしいな」ということを凝縮してお伝えしました。

デザイナーにとって「頼もしいコーダー」とは

セミナーの中でも語ったことですが、コーダーはウェブサイト制作において「デザインされたものをブラウザで表示できるようにすること」だけが業務ではありません。コーダーとしてウェブサイトに付加価値を与えるために、何ができ、それを実現するために具体的に「どんなコミュニケーション」が必要なのかを考えていかなければなりません。


たのもしいコーダー3か条

  1. プロジェクトのゴールを理解している
  2. デザインを鵜呑みにせず、改善点や展開方法を提案できる
  3. ふんわりとした指示には、具体案を返しまくる

このようなことをお伝えしました。




登壇を終えて


参加者の方々からアンケートや懇親会にて様々な感想・ご意見をいただきました。「今後はもっと上流工程に関りたい」「自分はデザイナーだけど、コーダーに向けて気をつけよう」という声が多く、領域を超え色々な立場の人に伝わったのではないかと自負しております。ただ一方で、「デザイナーを甘やかし過ぎ、そこまでコーダーが譲歩する必要はある?」という声もいただきました。
現実的に、デザイナーが本来担うべき業務を、コーダーが無理に引き受けることは難しいかもしれません。あくまで、デザイナーが苦戦しそうなテクニカルな部分をコーダーがサポートすることが大切であり、結果としてデザイナーとコーダーが良い関係が築くことが、プロジェクトを成功に導くのではないかと考えます。



準備期間で発生した地震のこと

ちなみに、2018年9月6日、北海道胆振東部地震が発生しました。被害に遭われた方々、心よりお見舞い申し上げます。
私は物理的な被害は少なかったのですが、大規模な停電があり一時的に発表資料準備をストップせざるを得ない状況になりました。情けなくも、気持ち的に動揺してしまいました。「備えあれば憂い無し」という言葉のとおり、日頃から心構えをしておき、問題が発生したときも、人任せにせず、自分で対処法を判断できる姿勢でいたいと、つくづく思いました。

リーグラフィではコーダーを募集しています

弊社はクライアントとの直接のやり取りが多いこともあり、コーダーとデザイナーの線引を厳密にせず、フラットな体制で業務を進行しています。コーダーが打ち合わせに参加することも多いです。
「デザイナーの領域に積極的に関わりたい」「プロジェクトの背景をとらえ、納得して仕事をしたい」そんなコーダーを募集しています。詳しくは、採用情報をご覧ください。