リーグラフィ

ICC 特別デザイン講座「経営としてのデザイン」(1)

By 水越 # セミナー

札幌のICC(インタークロス・クリエイティブ・センター)で「経営としてのデザイン」という主題の講座・ワークショップに参加しました。講師は、ICCのロゴ、シンボルを作成された高橋一郎さんです。

デザインという言葉の定義

突然ですが、デザインとは何ですか?と聞かれたとき、皆さんならどう答えるでしょうか?

絵を描くこと、キレイな線を引くこと、美しい見た目で印象づけるもの。
また、問題を解決する手法、生活の中に溶け込ませるもの、人々の生活を豊かにするもの。

色々な答えがでてくると思います。それは、現代の日本において多くの人々が、デザインという言葉を「意匠(造形)」と「考え方」の2つの意味合いを混在して捉えられているからです。経営者や幹部のみならず、現場にいるデザイナーでさえ、意識できていないというケースが、往々にしてあります。これらを口で説明して無理やり理解させて、「さあデザインをしよう!」と言うことは簡単ですが、実際には「デザインは難しい」というのが現実です。そこで、今一度「デザイン」の定義を再確認しよう、というところから、講座がスタートしました。

ビッグデータとデザイン

私自身もよくやってしまいがちなのですが、ビッグデータ(統計データなどの膨大な経験値)を鵜呑みにし、「ターゲットユーザーにはこのように対処したほうが良いので、このデザインで間違いない」と自己完結してしまうことがあります。データをみて、ただビジュアル化する・・、これでは発信者の意図や、提供したい情報が隠れてしまいます。
データはデータと割り切るのではなく、しっかり受け止め、かつ批判的にとらえ、内在する問題を見抜いてこそ、よいデザインができるのではないでしょうか。

ものごとの切り口

ある問題があり、その問題をどのようにとらえ、どのような切り口で、どのように解決させるか、その一連の流れも、またデザインです。問題の規模や、自身の立場・立ち位置はあまり関係なく、意図や目的を理解し、評価軸(美的インパクトや視認性、展開性、納期だったりいろいろ)の優先度を案件単位で明確にすれば、不幸なデザインになりません。切り口を見つけるための「上手な切り方」は、簡単に身につくことではないですが、チャンスは日常にころころ転がっています。

実際の仕事の中で活かせるなと思ったこと

講師の高橋さんが「捌想©」という用語を用いていたことが、今回の講座の中で印象的でした。読み解くと、捌く力、良いデザインをジャッジする想像力です。ちなみに「捌想」は、造語だそうです。
講座後の質問で「スタッフとのデザインワークで、イマイチなデザインがあがってきたときに、どのように接したらよいか」というようなことを聞いてみたところ、「コンセプトがずれているのであれば、まずコンセプトを。その後アートワークの部分を指摘すると、効率よくデザインができて、デザイナーとしての素養も磨かれますよ」というようなアドバイスをいただけました。

あらためて、デザインをすることの意味を噛み砕いて理解し、俯瞰して学べた、いい機会でした。次回も楽しみです。

Menu